設計について
Step1. 「こうしたい」を実現するには「立地」がポイント
たとえば南向きの土地は一般的に良いとされていますが、南が道路に面していて、奥に細長い20坪前後の土地は駐車スペースをとり、玄関をとってしまうと、リビングがずっと奥になってしまい、光が入りにくいプランとなってしまいます(西側も空いている場合は別)。3階建ての注文住宅なら2階リビングにすることでこの問題は解決されますが「2階建でないとイヤ」という方もいらっしゃるので、まだ土地探しの段階であれば、別の土地も見てみることをおすすめしています。 東や南向きの土地は価格も高いですから、少し考え方を変えてみますと、例えば西接道で他3方は家に囲まれていても「南隣地は平屋であるとか駐車場である」など高い建物がなければいいのです。道に対して縦長の敷地がほとんどなので、この場合はLDをしっかりと南面に面することが出来ます。かつ高窓や吹き抜けでより明るさを確保することもできます。 車が中に入り込むという狭小地のパターン 車庫と玄関をとるとリビングが車庫の奥になる 明るさと換気を確保するために、私たちは光の通り道、風の通り道を探すわけですが、そうして出来上がるプランと、お施主様が重きを置いておられることが、うまく合うかどうかが最大のポイントになります。土地の立地と希望プランとは密接に関係してきますので、土地探しの段階から早めにご相談される事をおすすめします。 西向きでも南隣地に高い建物がなければ…
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設計の前に… 立地条件と希望をよくすり合わせて |
Step2. 「明るさ」「外構計画」「間取り」は三位一体
前章でお話ししたように、設計にあたっての絶対条件は「明るくて、換気が良いこと」です。まずは家の中どこに居ても気持ちの良い明るさと、風通しの良さを確保しなくてはなりません。と言うことは、窓などの開口部のデザインや、家の輪郭がある程度決まるということです。(窓の位置決めでは、隣家や通行人の視線とぶつからないか、排気した空気が周囲の隣家の迷惑にならないかなども考慮) また駐車場も大きなポイントです。車は1台なのか2台なのか。毎日使うのか、休日だけか。カーポートの屋根はどうしても必要なのかなどなど、お施主様の条件は多種多様。それらを細かくヒアリングして、車が玄関をふさいでしまったり、カーポートの屋根が建物の景観を台無しにしてしまったりしないよう工夫します。 そしてもう一つ、重要なポイントがバルコニー。南接道の土地を買ったのだから、家の正面にバルコニーをつけたいとおっしゃる方は多いのですが、これが結構曲者。家に出っ張りが生じ、アルミ屋根を付けることで外観の美しさを損なう可能性があります。こうしたことについては、とにかくよく話し合い、インナーバルコニーにする、アールをつけて意匠の一つにしてしまうなど、お施主様の希望を生かしつつ、見た目も美しい外観をつくるための方法を探ります。
おさらいすると、「明るさ」「車」「物干し」などの条件をクリアしていく段階で、家の外観がほぼ決まり、外観が決まることによって、玄関やリビングの位置などの間取りがおおまかに決まります。プランニングと言うと、部屋の間取りをまず思い浮かべる方が多いのですが、外観デザインにこだわる場合は、むしろ外から攻めていった方が、外観も内観も素敵な注文住宅をつくるのには有効と言えます。 |
素敵な家を建てるコツは この順に決めよう! |
Step3. 思い込みは一旦捨てよう
さていよいよ内観です。ここでもう一度、希望されていることが本当に家族にとって必要なことなのかどうかを確認しましょう。 「1Fには20畳のLDKが欲しい、そしてリビングに併設して和室も欲しい。洗面、お風呂も1Fの方がいいな」と皆さん希望は似ています。でも購入出来る土地の大きさは限られている場合、全てが叶えられない事も事実です。こうした場合、Ideal Homeでは「2F洗面とお風呂はいかがですか?」とお話しします。実は物干しスペースが2Fのバルコニーの場合、洗濯する→干す→取り入れる→たたむ→収納するは同じ階の方が動きはスムーズです。そして、水廻りのプライベートスペースが2Fであると、1FのLDKは急な来客時もすっきり片づいていて、パブリックとプライベートを分けられるという点においても実は使い勝手が良いと好評を頂いています。洗濯物を干すのが1Fなのか2Fなのか。それにより水廻りスペースの位置も柔軟に考えても良いのかもしれませんね。 一般的にこうであるというところからいったん離れて、自分たちがどうしたいのか、何を大切に暮らしていきたいのかなど、できるだけ私たちスタッフに伝えてください。他人の思惑よりも、自分たちの幸せを重視して注文住宅づくりを楽しみましょう! |
“手に入れたい暮らし”を優先したプランづくりを |
からひと言
注文住宅のプランニングはお施主様のしたいことと、様々な制約や条件とをすり合わせ、最もバランスの良い落としどころを探っていく作業です。Ideal Homeではお施主様に対して、「できません」という言葉はなるべく使いたくないと考えていますので、不利な部分は設計上の工夫によって解決するよう努めています。
社内の設計士、コーディネーターに加え、パートナー設計士を社外にももち、お施主様の様々なご希望にお応えする体制をしっかり整えていますので、安心してお任せください。